最近増えている質問
こんにちは。制作部です。
文章を作る。画像を作る。動画を編集する。アイデアを出す。情報を整理する。
少し前まで人が時間をかけて行っていた作業の中にも、AIを活用できるものが増えてきました。
私たち制作部の仕事も例外ではありません。
制作部では、ホームページや求人広告、会社案内、チラシ、SNS投稿、動画、インタビュー記事など、さまざまな制作物に携わっています。
こうした仕事は、AIの進化によって大きく変わり始めています。
以前なら文章を一から考えていた場面でも、AIを使えば短時間で原案を作ることができます。画像についても、イメージを言葉で伝えることで生成できるようになりました。
そのため、
「AIがあれば制作の仕事はなくなるのでは?」
「デザインや文章もAIに任せられるのでは?」
と思われる方もいるかもしれません。
実際、制作にかかる時間を短縮できる場面は増えています。
私たち制作部にとってもAIは便利な存在です。
しかし、実際に仕事で活用しているからこそ感じることもあります。
それは、
「AIにできることが増えること」と「人が必要なくなること」は同じではない
ということです。
AIが得意な仕事もあれば、人が考えなければならない仕事もあります。
そして大切なのは、AIを使うか使わないかではなく、
「どこで、どのように使うのか」
を考えることだと思っています。
今回は、制作部の仕事とAIについて、私たちがどのように考えているのかをご紹介します。
AIでできること
作業効率化という大きなメリット
制作の仕事では、完成した制作物だけを見ると華やかな印象があるかもしれません。
しかし、その裏側には細かな作業がたくさんあります。
- 文章を考える
- 情報を整理する
- 構成案を作る
- アイデアを出す
- 画像のイメージを考える
- 文章を短くする
- 別の表現を考える
- 誤字脱字がないか確認する
こうした作業を一つずつ行いながら、最終的な制作物へ仕上げていきます。
AIは、このような制作途中の作業を効率化するうえで非常に便利です。
例えば、文章制作。
何もない状態から文章を書こうとすると、最初の一文を考えるだけでも時間がかかることがあります。
そんなとき、伝えたい内容や条件を整理してAIに伝えれば、文章のたたき台を作ることができます。
もちろん、その文章をそのまま使用できるとは限りません。
内容を確認し、事実と異なる部分がないかを確認し、会社や媒体に合った表現へ修正する必要があります。
それでも、「0から1を作る」作業をサポートしてもらえることで、その後の作業を進めやすくなることがあります。
アイデアを広げることにも使える
制作では、一つの答えだけを考えるのではなく、複数の選択肢を比較することがあります。
例えばチラシのタイトルを考える場合でも、
- 親しみやすくするのか
- 信頼感を重視するのか
- サービスのメリットを強調するのか
- インパクトを重視するのか
さまざまな方向性があります。
人だけで考えていると、どうしても自分が普段使っている言葉や考え方に偏ることがあります。
そこでAIを使って複数の案を出し、その中から良い部分を探したり、別の方向性を考えたりすることもできます。
これは、AIに答えを決めてもらうというよりも、
「考えるための材料を増やしてもらう」
という使い方です。
自分では思いつかなかった切り口が見つかることもあり、アイデアを広げる相手として役立つ場面があります。

画像制作でも活用できる
AIは文章だけではありません。
現在では画像生成も身近になっています。
例えば、
- 「明るい日本のオフィスで打ち合わせをしている様子」
- 「清潔感のある会議室」
- 「パソコンを使って制作作業をしている様子」
など、イメージを具体的に伝えることで、それに近い画像を作ることもできます。
制作物の内容によっては、欲しいイメージに合う写真素材がなかなか見つからないことがあります。
そうした場合に、AIによる画像生成が選択肢になることがあります。
また、完成形を考えるためのイメージづくりにも活用できます。
ただし、画像生成についても、
「AIが作ったから完成」
ではありません。
- 人物や物の形に違和感がないか
- 制作物の内容と合っているか
- 会社のイメージと合っているか
- 不要なものが入っていないか
- 実際には存在しないものを事実のように見せていないか
といった確認が必要です。
AIによって制作できるものが増えても、最終的に「使って問題ないか」を判断することは欠かせません。
時間を短縮して、別の仕事に使う
私たちがAIに期待している大きな役割の一つが、時間の使い方を変えることです。
例えば、これまで1時間かかっていた作業をAIのサポートによって30分でできるようになったとします。
大切なのは、単純に30分早く終わったということだけではありません。
生まれた30分を、
- もっと内容を考える
- 別の案を比較する
- 細かな部分を確認する
- 新しい制作方法を試す
- 他部署と相談する
といった仕事に使うことができます。
AIによる効率化は、単純な「時短」ではなく、人がより重要な仕事に時間を使うための手段だと考えています。
AIでは難しいこと
「何を作るべきか」を決める
AIは、指示された内容をもとに文章や画像などを作ることを得意としています。
しかし制作の仕事では、その前に考えなければならないことがあります。
- そもそも何を作るのか
- 誰に届けるのか
- 何を伝えるのか
- どんな成果を目指すのか
ここが決まっていなければ、どれだけ制作スピードが速くても意味がありません。
例えば、
「求人の応募を増やしたい」
という課題があったとします。
すぐに求人広告の文章を作ればいいとは限りません。
- 現在の求人広告のどこに課題があるのか
- 仕事内容が分かりにくいのか
- 写真が少ないのか
- 会社の魅力が伝わっていないのか
- 応募条件が分かりにくいのか
まず状況を整理する必要があります。
場合によっては、求人原稿だけではなく、写真の撮り直しや採用ページの改善など、別の方法が必要になることもあります。
AIは制作を手伝ってくれますが、
「今回、本当に必要なのは何なのか」
を考えることは、今後も人の重要な役割だと考えています。

相手の言葉の奥にあるものを考える
制作では、お客様や社内の依頼者から、
- 「もう少しかっこよくしたい」
- 「親しみやすい感じにしたい」
- 「もっと応募が来る内容にしたい」
といった要望をいただくことがあります。
しかし、その言葉だけでは具体的な答えは分かりません。
例えば「かっこいい」でも、人によってイメージは違います。
シンプルなデザインを想像する人もいれば、高級感のあるデザインを想像する人もいます。
そこで、
- なぜそうしたいのか
- 誰に見せたいのか
- 現在のどこに不満があるのか
- どのような印象に変えたいのか
といったことを確認していきます。
以前のブログでもご紹介したように、制作前のヒアリングが重要なのはこのためです。
案件によっては営業担当がお客様からヒアリングした内容を制作部へ共有してくれます。
また、企画や構成を考える際には、必要に応じてマーケティング部の協力を得ることもあります。
制作部だけですべてを考えるのではなく、それぞれの部署が持っている情報や専門性を組み合わせながら、より良い方法を考えていきます。
AIが進化しても、このような人と人とのコミュニケーションや部署間の連携は、制作にとって重要な部分です。
事実確認と責任
AIを仕事で使ううえで、特に気をつけなければならないのが内容の確認です。
AIが生成した文章は、必ず正しいとは限りません。
自然な文章で書かれていても、事実とは異なる内容が含まれる可能性があります。
- 求人広告なら給与や休日、応募資格
- 会社案内なら会社情報や実績
- ホームページならサービス内容
- インタビュー記事なら発言内容
どれも間違った情報を掲載するわけにはいきません。
前回のブログでは「校正」についてお話ししましたが、AIを活用するようになったからこそ、確認する仕事はより重要になっていると感じます。
AIが作ったものを、
「AIがそう書いたから正しい」
と考えるのではなく、
「本当に正しいのか」
と人が確認する。
便利な技術だからこそ、最後は人が責任を持って判断する必要があります。
制作部の役割
「作る人」から「考えて選ぶ人」へ

AIによって制作作業の一部が効率化されると、制作部の役割も少しずつ変化していくと思います。
これまでは、
- 文章を書く
- 画像を作る
- 動画を編集する
- デザインを作る
といった「作る技術」が特に重要でした。
もちろん、これらの技術は今後も必要です。
しかし、それに加えて、
- 何を作るべきか考える
- AIにどのような指示を出すか考える
- 複数の案から適切なものを選ぶ
- 目的に合わせて修正する
- 間違いがないか確認する
といった能力が、より重要になっていくと考えています。
AIが10案を短時間で作れるようになったとしても、その10案の中からどれが今回の目的に適しているのかを判断しなければなりません。
場合によっては、
「どれも違う」
と判断して作り直す必要もあります。
選択肢が増えるからこそ、選ぶ力が必要になるのです。
人だから分かる「その会社らしさ」
私たち制作部が大切にしているものの一つに、
「その会社らしさ」
があります。
求人広告を作るときも、ホームページを作るときも、どの会社にも使える文章にしてしまえば、その会社ならではの魅力は伝わりません。
例えば、
- 「アットホームな職場です」
- 「お客様を大切にしています」
- 「地域に貢献しています」
といった言葉は、多くの会社で使うことができます。
大切なのは、その会社では実際にどのような出来事や制度、考え方があるから、そう言えるのかということです。
普段は当たり前になっていることでも、外から見ると大きな魅力かもしれません。
- 営業担当から聞いたお客様の言葉
- 現場の社員から聞いた話
- 実際に撮影へ行ったときに感じた雰囲気
- 日々のやり取りの中で分かった会社の特徴
そうした情報を拾い上げ、制作物へ反映することも制作部の役割です。
AIを使いながらも、人が実際に見たり、聞いたり、感じたりした情報を大切にすることで、その会社らしい制作物につながるのだと思います。
AIを使えること自体がゴールではない
新しいAIが登場すると、
「何ができるんだろう」
と試してみたくなります。
私たち制作部にとっても、新しい技術を知ることは重要です。
しかし、AIを使うこと自体が目的になってはいけません。
- AIを使った方が良い仕事
- 人が対応した方が良い仕事
- AIと人を組み合わせた方が良い仕事
案件によって答えは異なります。
例えば、アイデアを広げたり、文章の原案を作ったりする場面ではAIが役立つかもしれません。
一方で、お客様の要望を細かく確認したり、会社の雰囲気を理解したり、最終的な品質を判断したりする場面では、人が深く関わる必要があります。
大切なのは、
「AIを使ったかどうか」
ではなく、
「より良い制作物になったかどうか」
です。
AIはパートナーです

AIの進化によって、制作の仕事はこれからも変化していくと思います。
- 今まで時間がかかっていた作業が短時間でできるようになる
- これまで難しかった表現ができるようになる
- 一人では思いつかなかったアイデアが見つかる
そうした変化は、制作部にとって大きなチャンスでもあります。
一方で、AIができることが増えれば増えるほど、人に求められる役割も変わっていきます。
- 何を作るのかを考えること
- 目的を理解すること
- 相手の要望をくみ取ること
- その会社らしい魅力を見つけること
- 複数の選択肢から最適なものを選ぶこと
- 情報が正しいか確認すること
- そして、完成した制作物に責任を持つこと
こうした仕事は、これからさらに重要になると考えています。
私たちはAIを、
「人の仕事を奪うもの」
としてだけ見るのではなく、
「より良い仕事をするためのパートナー」
として活用していきたいと思っています。
電卓が登場しても、計算する目的そのものがなくなったわけではありません。
パソコンが普及しても、仕事をする人が必要なくなったわけではありません。
新しい道具が生まれるたびに、人の仕事のやり方が変わってきました。
AIも、その大きな変化の一つなのだと思います。
だからこそ私たち制作部も、これまでの方法だけにこだわるのではなく、新しい技術を学びながら仕事のやり方を変えていく必要があります。
AIに任せられるところは任せる。
その分、人にしかできない部分に時間を使う。
そして最終的には、人が考え、選び、責任を持って届ける。
AIと人、それぞれの得意な部分を組み合わせることで、これまで以上に速く、そしてより良い制作ができる可能性があります。
「AI時代に制作部は不要になるのか」
私たちは、そうではないと考えています。
ただし、制作部の仕事が今までとまったく同じままということでもありません。
新しい技術を取り入れ、仕事の方法を見直しながら、制作部自身も変化していくことが必要です。
これからも私たちはAIを上手に活用しながら、お客様や社内のさまざまな部署と連携し、「何をどう伝えれば、より伝わるのか」を考え続けていきたいと思います。
AIに作ってもらうことが目的ではありません。
AIと一緒に、より良いものを作る。
それが、これからの制作部が目指していきたいAIとの付き合い方です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

次回は「制作部の1日に密着してみました」というテーマで、普段はなかなか見えない制作部の一日の仕事や、さまざまな案件をどのように進めているのかをご紹介します。
ぜひ次回もご覧ください。

