はじめに: 月次報告書自動化の背景
ACMEE情シスでは、毎月の報告書作成がメンバーの負担になっていました。手作業での月次報告は、どうしても記憶に頼る部分が多く、正確性や時間効率の面で課題がありました。そこで、Claude Codeのセッションログを活用し、自動で月次報告書を生成するシステムを開発しました。この取り組みの狙いは、実際に行った作業に基づいて報告書を生成し、手間を大幅に削減することです。
今回の記事では、システムの設計のポイントや開発過程で直面したハマりどころについて詳しく解説します。以前の記事で触れた古いミドルウェアの地雷に関連する話題も出てきます。
セッションログの収集と蓄積
まず、Claude Codeのセッションログを収集する仕組みを整えました。各メンバーのローカル環境からPowerShellを使って日次でログをサーバーに送信し、SQLiteデータベースに蓄積します。ここでのポイントは、セッションの帰属を「最終アクティビティ日」で決定することです。月をまたぐセッションは、最終日側に寄せるルールとしました。
SQLiteのバージョンが古く、新しいUPSERT構文が使えない環境でしたが、INSERT OR REPLACEを活用することでこの問題を回避しました。この点については、以前の記事で触れた古い環境での工夫が役立ちました。
クライアント側での実行環境の課題
PowerShellスクリプトの実行方法によって、スクリプトの基準パスが空になるという罠にハマりました。さらに、ファイルをUTF-8 BOMで保存しないといけないという細かい注意点もあり、これらをクリアするためには何度も試行錯誤しました。
また、タスクの自動登録を行うためにschtasksコマンドを使いました。管理者権限が不要なこの方法は、スクリプト実行の障害を減らすために非常に役立ちました。
プロジェクト要約のAI自動化
報告書に含めるプロジェクト要約は、AIに任せて自動生成することにしました。しかし、ここでの注意点は「手動で書く章」を記憶ベースで適当に埋めてしまうと、実際の活動とズレが生じることです。あるツールを「稼働中」と誤記したことが発覚し、ログでの裏取りの重要性を痛感しました。
この学びから、手動部分も当月のセッションログで裏取りを行うプロセスを組み込み、報告書の正確性を向上させました。
システムの展開と初期の課題
システムの全員への展開は地味に手間がかかりました。まずは1人から始め、動作確認と微調整を重ねました。全員がスムーズに使えるようになるまで、思った以上に時間がかかりましたが、徐々に手間が減り、作業の効率化が実感できるようになりました。
このプロセスで、記憶ベースでの誤記や報告内容のズレといった失敗も経験しました。これらを踏まえて、報告書の精度を高めるための改善を続けています。
まとめ: 振り返りと今後の展望
今回の取り組みを通じて、月次報告書の自動化が実現し、手作業の負担を大幅に減らせました。手動での細かな作業が減った分、メンバーは実際の業務により集中できるようになりました。
今後は、さらにシステムを改良し、より多くのメンバーに展開していく予定です。情シスの業務を効率的に進めるための工夫を続け、さらなる改善を目指します。情シスの内部から生まれるこうした取り組みが、会社全体の成長につながることを期待しています。
